山の難易度の見分け方|登山入門ガイド
体が山に慣れてくると、「日本アルプスを目指したい!」という気持ちが芽生えます。
しかし日本アルプスは総称ですし、その中に多くの山がありますから次は何処の山を、どのルートから目指そうか悩みますよね。
その山の難易度って、どうやって見分けるんだろう?という疑問を解消します。
1.山の難易度
実は山の難易度がわかりやすく判断できる表があるんです。
それは「山のグレーディング」といって、山梨県・長野県・岐阜県・群馬県・栃木県・新潟県・静岡県の7県が発表し各県のホームページで紹介しています。
いずれも名高い山々が連なり、多くの登山客が訪れるエリアですね。
各県がこんなにわかりやすい表を作ってくれているのに、使わない手はありません。
1.山のグレーディングが出来た理由
何故山のグレーディングが出来たのかというと、登山者の増加に伴い遭難が多発しているからです。
体力に見合った登山をしていないとか、下調べもせず勢いだけでくる初心者とか、遭難が急増したために、捜索に出る警察や捜索対策協議会=通称「遭対協(そうたいきょう)」の人たちも、随分苦労と悲しみと、無謀な登山への怒りがあったのではないでしょうか。
山の難易度をわかりやすい表にして、情報提供することによって、そういった遭難を防止するために作られたのがグレーディング表です。
体力と技術から出来た表
山のグレーディング表は「体力」と「技術」の2つの項目を、更に段階分けして作成されています。
みなさん、おわかりですか?
「体力」と「技術」は違います。
確かに体力でカバーされる部分は大きいとは思いますが、技術がなければ登れない山も沢山あります。
技術とは、歩行技術・登攀技術などです。
体力(筋力)があっても、心肺機能が高くならないとひたすら苦しいですが、累計標高差やコースタイムなどをから割り出した数値をまとめて「体力」で表しています。
そして、長野県ホームページに記載されているこの一言。
「過去の体力や能力・技術はあくまでも過去のものであることを十分認識してください」
ささりますね~~~~。
いかに中高年の遭難が多いかということがわかります。
とある山小屋の方に直接聞いた話によると、注意喚起を促したとき素直に聞くのは若者の方が圧倒的に多いそうです。
この話は山へ行ったことのある人なら、多くの人が耳にしているでしょう。
社会で過去の経験がものいうことはありますが、山ではそうはいきません。
認めたくないかもしれませんが、人間誰しも老いるもの。
そして人間の過信と思い込みほど怖いものはない。
話はそれてしまいましたが、日頃の意識と、経験値の積み重ねと、今自分がどうなのかという冷静な判断があってこその山のグレーディングだということを忘れないでくださいね。
3.グレーディングされていない山域
このグレーディングは、全てにおいて書かれているわけではなく主要ルートのみです。
しかも、この7県以外は作成していませんし、難易度の高い山は全国にまだまだあります。
グレーディングがない県は自分で調べて判断するしかありません。
ネット社会なので、登山ルートを写真付で事細かに紹介してくれている親切な登山愛好家の皆さんのブログなどを参考にし、それだけを鵜呑みにせず、ガイドブックなどを使い自分で調べましょう。
そして、より多くの情報が提供されている山に行くのがいいでしょう。
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